今週末は、他事務所の内覧会、消防団の訓練、タグの練習、ウィンド、友人と焼肉、と忙しない休日。家に戻ると便器が新しくなっていた。台所の水栓も。ここ数ヶ月、実家では老朽化した箇所のメンテナンスを集中的に行なっている。築40年にもなるので、さすがに所々ガタがきているけれど、外壁の塗り替え、床の張り替え、建具の補修、便器や水栓の取り替えといった仕上げや設備の更新をすれば、まだまだ暮らしていける。実家は、祖父兄弟にあたる大工の叔父によって建てられた昭和の中廊下型住宅。和室ばかりで使い勝手は悪いし、一般的なLDKのような場所は無いけれど、比較的広い庭があって、納屋と車庫があって、無駄に広い玄関と廊下があって、2間続きの和室があって、と、生活に最低限必要な室以外の場所に空間の余裕があったことで、人を招き入れる機会が自然と生まれていたような気がしている。小学生の頃のある年の祭の日。姉は2間続きの和室で、兄は廊下で、自分は庭で各々の友人を集めて宴会をしていたことを思い出す。この家ではたくさん遊んだなと思う。そういえば、先日、庭でBBQをしていたとき、トイレから戻った友人が便所の鍵が懐かしいと言っていた。実家の便所の鍵は、あおり止めを取り付けただけの簡易的なもので、他の家ではまず見ない。使いにくいけれど、意外と不便な物が記憶に残っていることって多いよなと思う。先月の始め、町内の水道屋のオジさんがトイレの見積もりを持ってきた。見積もりで選んできた便器は、事務所ではまず採用しない「組み合わせ便器(タンク・便器と便座がわかれているもの)」。一体型は壊れたときに全部交換しないといけないからと言っていた。見た目の良し悪しではなく、使い続けていくことを考えて製品を選ぶことって大事だなと改めて気付かされた。今週で実家のメンテナンスは一段落。いつか、大学の頃に仲良くしてくれた友人達を大勢招いて、美味い料理とお酒で持て成したいなと思う。住宅は手を加えながら慣れ親しんでいくものだということ、住み継いでいくものだということを大切に、住宅についてこの先も考えていきたいなと思います。
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